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ICC国際交流委員会

学校生活・勉強

現地の授業は参加型、自分の頭で考えるのが基本です

日本の授業はどちらかというと、教師がほぼ一方的に知識を生徒に伝授する、いわば“詰め込み式”。けれど、オーストラリア、カナダやニュージーランドの学校ではそうはいきません。学校の主役は生徒です。

多少極端な例かもしれませんが、ある授業では、毛糸と針を与えられるだけ。さあ、あとは自分で作品を作りなさい、というわけです。編み物の仕方をまったく知らない人はどうすればよいのでしょう。とにかく、一から先生に質問するしかないのです。

どんな基本的なことでも、簡単なことでも、わからないことがあれば質問することがポイントです。こんなくだらないことを質問したら、あきれられるの ではないか、などと気に病む必要はありません。とにかく、日本の授業のようにだまって座っていたら何も始まらないのです。自分から動く必要があるのです。 質問するというのは、授業に参加する第一歩でしょう。

英語集中コース(ESL/ESOL)

オーストラリア、カナダ、ニュージーランドでは、多くの高校に留学生や移民のための英語集中コースが開設されています。ESL(English as a Secondary Language)または、ESOL(English for Speakers of Other Languages)というこのコースは、「英語を母国語としない学生のための特別英語教育」として集中的に英語力を養い、学校生活に適応できるようにさまざまな指導をします。そして、高校には、留学生担当のカウンセラーが常駐しており、留学生がスムーズに、学校生活に適応できるようなシステムが整って います。


科目選択

オーストラリア、カナダ、ニュージーランドの高校では選択科目がたくさんあります。英語(現地の国語)や数学などいわゆる5教科以外に演劇や野外活動など日 本にはないユニークな科目が目立ちます。学生はそれらの中から自分の進路に合わせて科目を選択します。留学生の場合は、大きく分けて以下の3つの進路が考 えられます。

  1. 現地の高校を修了することが目的でその後の進路はまだ決めていない。
  2. 現地の高校を修了後、日本の大学や短大、専門学校に進学する。
  3. 現地の高校を修了後、現地の大学や専門学校に進学する。

まず 1. の場合、自分のこだわる科目が差し当たってないのであれば、数学や音楽、美術など英語力であまり差のつかない科目を選んだ方が授業になじみやすく、有利です。

2. の場合、日本での進学を頭に入れると、なるべく高い成績をとれそうな科目を選んだ方が良いでしょう。帰国子女枠試験では、留学時の成績が考慮 されるからです。必然的に自分の得意とする科目ということになりますが、たとえば、理系の科目はだいたい日本の方が進んでおり、日本で苦手だった人でも高 い得点をとるケースが多いようです。

3. の場合は将来どの分野・学部に進学するかによります。分野によっては、選択しなければ進学できない科目もありますので、必ず進路担当のカウンセラーや先生によく相談しながら、選択科目を決定しましょう。

留学生の課外活動

週1~2日の活動が普通

留学先の学校でも課外活動は盛んです。課外活動をきっかけに、友だちの輪が広がる可能性は高いので、ぜひ積極的に参加したいところ。しかし日本のいわゆる“部活動”とはその内容もスタンスもだいぶ違います。まず、留学先の課外活動の最大の特徴は、拘束力が強くないこと。 活動は必ずしも毎日行われるわけではありません。スポーツ系のクラブでも週1~2日ぐらいが普通。また、教師ではなく、生徒が主体となってクラブを運営 し、他校との試合交渉も生徒が行います。一応担当の先生はいますが、その先生は単にその種目が好きだからたまたまかかわっているだけで、気の向いたときに しか顔を出しません。先輩、後輩といった序列もありません。たとえば、生徒が多い学校ではスポーツチームは通常学年ごとにあり、その気があれば誰でも試合 には参加できるので、レギュラーか補欠かといった区別をあまり気にする必要もありません。まして、無理に体を痛めつけるようなしごきもありません。

とにかく楽しむことが基本

課外活動の基本はとにかく楽しむこと。ところが、悲しいことに日本人留学生の中には、この楽しむための課外活動に肩透かしを食う人も少なくないようです。授業が終わったら部活に縛られるスタイルにあまりに慣れすぎているからでしょう。課外活動のない日などは、自分のエネルギーを持て余してしまいがちです。

しかし、これを機会に時間的にも精神的にも余裕を持って、誰からも強制されることなく、本当に好きなことを仲間とともに純粋に楽しむことを覚えましょう。案外そんな活動の中から、将来の自分が何をしたいのかということが見えてくるものです。



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